■山口博永老師による「禅と太極拳」に参加して
2016/09/01
7月15日~16日、大荒れの天気の中、大分県臼杵市で開催された「禅と太極拳」に参加しました。
参加者は私、津崎とココロヨーガからはサリ先生、そして主催者のじねんヨーガ道場の生徒さん
など総勢30名近くでした。
講師は、不老山能忍寺の住職であり、中国で陳式太極拳で四天王と呼ばれる先生方から
直に学ばれ、日本における陳式太極拳の第一人者である山口博永老師。
套路と呼ばれる太極拳の型の練習を2日間受けながら、その間に老師の講話や、
早朝座禅会を体験したりと、実に充実した時間を過ごしました。
身体の中に気の流れをイメージし、それに従いできるだけ
力を用いずに套路を感じていく。
「先天の気」・・・人間が生まれながらに持っている気を
意識し、套路を通じて練り上げることを目的とした指導は、
本当に心地良く、身体と呼吸と意識の3つを集中させながら、
ヨーガとの共通性を感じました。
山口老師の太極拳は、流れるようでとても自然でした。
上手くやろうとかいった自我が全くないように感じました。
この境地を「物我両忘(ぶつがりょうもう)。
ただ気を感じるままに動くだけ」とおっしゃっていました。
ちなみに山口老師は、曹洞宗の禅僧でありながら、スワミ・ヴィヴェーカナンダを尊敬されていて
ヨーガと関わりが深いヴェーダンタ哲学にも関心を持っておられ方でもあります。
太極拳の呼吸法は逆腹式呼吸でした。
講義中、どのように腹を動かすのか尋ねたところ、
実際に老師のお腹を触らせていただきながら教えて
いただきました。
呼吸に合わせてみぞおちの辺りがうねったり、
丹田から気を落とした時の腹の状態など、
実際に老師の体に触れながら実に深い学びの時間でした。
老師は常に穏やかで、決して感情が波打つことがない。
太極拳や禅を学んだこととともに、老師の人柄にふれることが
できたのが一番の収穫でした。聖人は確かにいる。
いかに素晴らしい人と出会うか。
人生においてとても大切なことだと改めて感じました。
九州北部の集中豪雨の中、当初予定していた高速バスが運休し、JRも日豊本線が時折運休と
参加自体が相当に困難でしたが、強い意志を持って参加し心からよかったと思っています。
By 津崎 誠
(写真上は太極拳練習風景。下は左二人目サリ先生、主催者のじねんさん、優子さんご夫妻、山口博永老師、津崎さん)
今回は参加された会員さんの津崎誠さんに、ご投稿をお願い致しました。
お忙しい中、ご協力いただき、本当にありがとうございました。 (by NINO)